トイレットペーパーの芯や空き箱で!『廃材の多様性』発見工作
この度、「やさしい多様性ワークショップ」の記事をお読みいただきありがとうございます。
今回は、ご家庭に必ずある身近な材料、「廃材」を使った工作をご紹介いたします。形や素材が様々な廃材を組み合わせることで、物の多様性や、異なるものが一緒になる面白さを自然に感じ取ることができます。特別な準備は不要で、お子様と一緒に気軽に取り組んでいただけます。
廃材の多様性発見工作
この工作では、普段捨ててしまうようなトイレットペーパーの芯や空き箱、ペットボトルなどが、使い方次第で様々なものに生まれ変わることを体験します。一つ一つ異なる形や質感を持つ廃材を観察し、それらを自由に組み合わせる過程で、多様な個性を持つものが集まることの楽しさや面白さを感じていきます。
用意するもの
- トイレットペーパーの芯
- ラップの芯
- お菓子の空き箱(紙箱、プラスチック容器など)
- ティッシュペーパーの空き箱
- ペットボトル、ペットボトルキャップ
- ヨーグルトやゼリーの空きカップ
- 段ボールの切れ端
- 新聞紙、広告紙
- ハサミ(お子様用)
- セロハンテープまたはボンド
※上記はあくまで例です。ご家庭にある様々な廃材をご活用ください。
作り方(チュートリアル)
ステップ1:廃材を集めて観察する
まず、ご家庭にある様々な廃材を集めます。お子様と一緒に家の中を探してみるのも楽しいでしょう。集めた廃材をテーブルなどに広げ、一つずつ手に取って観察します。
- 「これはどんな形かな?」
- 「触ってみるとどんな感じ?」
- 「色はついている?」
- 「硬いかな?柔らかいかな?」
など、廃材の形、色、手触り、硬さなどの多様性に目を向け、言葉にしてみてください。
ステップ2:自由に組み合わせてみる
集めた廃材の中から好きなものを選び、自由に組み合わせてみます。ハサミで切ったり、テープやボンドで貼り付けたりしながら、一つの形にしていきます。何か特定の物を作るのではなく、「面白そう」「くっつけてみたい」という気持ちを大切に、直感的に進めるのがポイントです。
- トイレットペーパーの芯を縦に並べてテープでつなげてみたり。
- 空き箱にラップの芯を差し込んでみたり。
- ペットボトルキャップをたくさん貼り付けて模様にしたり。
お子様のアイデアを尊重し、大人は補助に回りましょう。どのように組み合わせても正解です。
ステップ3:できあがったものについて話す
組み合わせが終わったら、できあがった作品についてお子様と話してみましょう。
- 「これは何に見えるかな?」
- 「どこにどんな材料を使ったの?」
- 「ここはどんなところが面白い?」
- 「どうやってくっつけたの?」
など、作品がどのようにできあがったのか、どんな材料が使われているのかに焦点を当てて話を進めます。
ステップ4:(発展)色をつけたり飾りをつけたりする
もしお子様が希望すれば、クレヨンやマーカーで色を塗ったり、折り紙や広告紙を貼ったりして飾り付けをすることもできます。色や模様を加えることで、作品の個性はさらに豊かになります。
多様性テーマを深める声かけヒント
この工作を通して、以下のような声かけで多様性について考えるきっかけを与えることができます。
- 「たくさんの種類の廃材が集まったね。一つ一つ形も違うし、手触りも違うね。」(物の多様性)
- 「これらの違う形の材料をくっつけたら、こんな面白いものができたね!違うものが一緒になるって面白いね。」(異なるものが組み合わさる面白さ、共生)
- 「同じ材料を使っても、〇〇ちゃんが作ったものと□□君が作ったもの、全然違うものができたね。人によって考え方や作り方が違うのが面白いね。」(考え方や表現の多様性)
- 「この箱は硬いけど、この紙は柔らかいね。色々な材料があるから、色々なものが作れるんだね。」(素材の多様性)
完成した作品を並べて、それぞれの作品の個性や面白さについて話し合う時間を持つことも、多様性を感じる良い機会となります。
まとめ
身近な廃材を使ったこの工作は、準備の手軽さと、創造性を刺激する面白さを兼ね備えています。そして何より、形や素材、できあがりの多様性を肌で感じる貴重な機会となります。完成度を求めず、プロセスの中で発見される「違い」や「組み合わせの面白さ」を親子で一緒に楽しんでいただければ幸いです。
対象年齢の目安:3歳頃~小学生低学年頃(ハサミやボンドの使用時は大人の見守りが必要です)