拾ってきた葉っぱで簡単!自然の『かたちや色の多様性』発見貼り絵
自然の『かたちや色の多様性』を発見する葉っぱ貼り絵
子どもとの時間で、身近な自然を通して多様性について学ぶ機会を持つことは、世界の豊かさに気づく良いきっかけとなります。今回ご紹介するのは、お散歩などで拾い集めた葉っぱを使った簡単な貼り絵工作です。一つとして同じものがない自然の葉っぱに触れることで、形、色、大きさなど、多様な違いがあることの面白さや美しさを感じ取ることができます。特別な材料は必要なく、ご家庭にあるもので手軽に取り組めます。
この活動で伝える多様性テーマ
この葉っぱ貼り絵は、主に以下の多様性テーマに触れることができます。
- かたちや色の多様性: 自然界の植物の葉っぱには、丸いもの、細長いもの、ギザギザしたもの、ハート型など、驚くほど多様な形があります。色も緑一色ではなく、季節によって、あるいは同じ緑でも濃淡や黄みがかったもの、赤みがかったものなど様々です。それらの違いを観察し、それぞれのユニークさに気づきます。
- 個性の尊重: 一枚一枚の葉っぱが持つ固有の形や色、葉脈などを観察することで、「みんな違う」という自然の当たり前や、それぞれの持つ個性、ユニークさの面白さを感じ取ることができます。
用意するもの
- 拾い集めた様々な種類の葉っぱ
- 台紙(画用紙、厚紙、段ボールの切れ端など、家にある紙類)
- のり(スティックのり、液体のり、木工用ボンドなど)
作り方
- 葉っぱを集める: 事前にお散歩やお庭などで、様々な形や色の葉っぱを拾い集めておきます。落ち葉でも、まだ青々とした葉っぱでも構いません。枯れた葉っぱは壊れやすいので、少し湿り気のあるものが扱いやすい場合もあります。
- 葉っぱを観察する: 集めた葉っぱを台紙の上に広げ、子どもと一緒にじっくり観察します。「この葉っぱとこの葉っぱ、どこが違うかな?」「どんな形をしている?」「何色かな?」などと声かけをしながら、それぞれの葉っぱの特徴を見つけます。大小様々な葉っぱや、異なる種類の葉っぱを集めると、違いがより分かりやすくなります。
- 構成を考える: 台紙の上に葉っぱを並べ、どのような絵や模様を作るか考えます。葉っぱの形や色、大きさを活かして、動物に見立てたり、抽象的な模様を作ったり、思いつくままに自由に並べてみましょう。子どもが好きなように並べさせて、発想を大切にします。
- 葉っぱを貼り付ける: 配置が決まったら、のりを使って台紙に葉っぱを貼り付けていきます。葉っぱの裏側(葉脈が出ている側)にのりをしっかりとつけ、台紙に押さえつけながら貼ると剥がれにくいです。葉っぱが乾燥して丸まってしまう場合は、木工用ボンドを多めに使うか、貼った後に上から重しをして乾かすと良いでしょう。
- 仕上げ: 全ての葉っぱを貼り終えたら完成です。必要であれば、ペンで葉っぱの周りに絵を描き足したり、他の材料(小枝、木の実など)を付け加えたりしても良いでしょう。
多様性テーマに関する声かけヒント
- 「見て!この葉っぱ、先が尖っているね。こっちの葉っぱは丸い形だね。同じ緑色なのに、形が全然違うね。」
- 「この葉っぱは茶色くなっているね。これは夏の色、これは秋の色かな?季節によって葉っぱの色も変わるんだね。」
- 「たくさんの葉っぱが集まると、色々な形や色が集まって、とっても面白い模様になったね。みんな違う葉っぱだけど、一緒に貼り合わせると素敵な作品になるんだね。」
- 「人間も、顔の形や肌の色、髪の色、背の高さとか、色々なところが違うでしょう?葉っぱみたいに、みんな違うって面白いね。」
- 「葉っぱの中には、虫に食べられた穴が開いているものもあるね。穴が開いていても、その葉っぱは葉っぱだね。ちょっと変わったところがあっても、それはその葉っぱの個性なんだよ。」
対象年齢
3歳頃から小学校低学年頃まで
葉っぱを拾うこと自体が楽しい活動であり、のりを使う練習にもなります。未就学児の場合は、大人が葉っぱを一緒に観察しながら声かけを重点的に行い、貼る作業をサポートします。小学生であれば、自分で構成を考えたり、葉脈などのより細かな違いに目を向けたりすることも楽しめるでしょう。
まとめ
この葉っぱ貼り絵は、身近な自然物に触れながら、形や色の多様性、そして違いが集まることの面白さを肌で感じる機会となります。特別な準備や難しい手順は一切ありません。お散歩のついでに葉っぱを拾い、帰宅してすぐに取り組むことができます。完成した作品は、ぜひお子様と一緒に「この葉っぱはどんな形かな?」「何色かな?」などと振り返りながら、自然が持つ多様な美しさについて話し合ってみてください。違いを認め、それぞれの良さを発見する多様性の学びを、日々の遊びの中で自然に取り入れていきましょう。