ねんどで作る!『大切な人』の顔
ねんどで作る!『大切な人』の顔
このページでは、身近な材料である粘土を使った「大切な人の顔作り」をご紹介します。子どもにとって一番身近な存在である「人」の顔をテーマにすることで、一人ひとりの顔が違うこと、そしてそれぞれの顔に個性があることを感じ取るきっかけとなる活動です。多様性について、難しく考えることなく、手軽に楽しく触れることができます。
この活動で触れる多様性のテーマ
- 見た目の多様性: 顔の形、肌の色、髪の色や形、目の形、鼻の形など、外見的な違い。
- 個性の多様性: 表情に表れるその人の感情や個性。
対象年齢
3歳頃から小学生までお楽しみいただけます。年齢に応じて、顔のパーツを単純に表現したり、細部までこだわったりと調整が可能です。
用意するもの
- 粘土(紙粘土、油粘土など。100円ショップなどで入手できるもので十分です)
- あれば、粘土用ヘラや竹串、爪楊枝など(なくても指でできます)
- あれば、ビーズ、毛糸、ボタン、拾った小枝など(顔のパーツや飾りに使えます)
作り方・遊び方
粘土を使い、大切な人の顔を作ってみましょう。ここでは、基本的な作り方をご紹介します。特定の誰かの顔を作るだけでなく、想像上の人物の顔を作っても良いでしょう。
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粘土を準備する: 袋から粘土を取り出し、軽くこねて柔らかくします。手にくっつきやすい場合は、少し水をつけながらこねると扱いやすくなります。
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顔の土台を作る: 粘土を適量取り、手のひらで丸めたり、少し平たくしたりして、顔の土台となる形を作ります。卵型、丸、四角など、誰の顔を作るかに合わせて形を決めると良いでしょう。粘土を置く台の上で形を整えます。
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目、鼻、口をつける(または描く): 顔の土台に、目、鼻、口のパーツを粘土で作ってつけます。
- 目: 小さな丸を2つ作ってつけたり、細長くして目を閉じている様子を表したりします。ビーズなどを埋め込んでも良いでしょう。
- 鼻: 粘土を少しつまみ上げて鼻の形にしたり、別の粘土を団子状にしてつけたりします。
- 口: 細長く伸ばした粘土をつけて口にしたり、爪楊枝などで口の線を描いたりします。笑っている口、困っている口など、表情に合わせて形を作ります。
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髪の毛をつける(または描く): 顔のてっぺんや横に粘土をつけて髪の毛を表します。長く伸ばした粘土を束ねてつけたり、細かく刻んでパーマのように見せたり、丸い粒をたくさんつけてアフロヘアーのように見せたり、工夫してみましょう。毛糸などを貼り付けても面白いでしょう。
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その他のパーツや装飾を加える: 耳、眉毛、めがね、ひげ、アクセサリーなどを粘土で作ってつけたり、他の材料を貼り付けたりして、顔を飾ります。
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表情をつける: 目、鼻、口の形や、眉毛の位置などを調整して、顔に表情をつけます。笑っている顔、怒っている顔、驚いている顔など、作りたい表情をイメージしながら整えます。
多様性テーマに関する声かけヒント
この活動を通して、子どもと一緒に多様性について自然に話し合ってみましょう。
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観察を促す声かけ:
- 「〇〇ちゃんのお顔は、どんな形かな? まるいかな? たまご型かな?」
- 「パパの髪の毛の色は何色? どんな形をしているかな?」
- 「おじいちゃんの目は、どんな形に見える?」
- 「鏡を見て、自分のお顔はどんな形かな?」
- 「みんな、目も、鼻も、口もついているけど、形や大きさは違うね。」
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個性の尊重に関する声かけ:
- 「この人はどんな気持ちで、こんな顔をしているのかな?」
- 「〇〇さんは、どんな時にこの顔になるのかな? どんなことが好きなのかな?」
- 「みんな、顔も違うし、好きなことや得意なことも違うね。それがその人の個性なんだよ。」
- 「世界には、色々な顔の人がいるね。みんな違うから、世界は面白くて素敵なんだね。」
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自由な発想を促す声かけ:
- 「誰の顔を作ってもいいんだよ。家族でも、お友達でも、絵本に出てくる人でも、想像の中の人でも。」
- 「もしも〇〇ちゃんが、お耳が3つあったらどんな顔になるかな? 鼻の穴が一つしかなかったら?」といったように、少しユニークな発想を促すことで、「違うこと」の面白さにも触れられます。(ただし、現実の人の体の特徴をからかうような表現にならないよう注意が必要です)
まとめ
粘土を使った顔作りは、手軽に始められ、子どもが集中して取り組める活動です。この時間を通して、身近な「顔」というテーマから、一人ひとりの見た目や感情、個性の多様性について考えるきっかけが生まれます。完成した顔を見ながら、ぜひお子さんと様々な顔の違いや、その人の持つ個性について話してみてください。