新聞紙と体で探る『かたちの多様性』遊び
はじめに
子どもとの時間は貴重ですが、多忙な日々の中で凝った準備をするのは難しいこともあります。しかし、身近な素材を使えば、多様性について考えるきっかけとなる遊びを簡単に取り入れることが可能です。
ここでは、どの家庭にもある新聞紙を使った simple な遊びをご紹介します。この活動を通して、人それぞれの体の形や動きが異なること、そしてその違いが面白さや個性につながることを子どもが自然に感じられるよう促します。
この遊びで学べる多様性テーマ
- 体の多様性(形、大きさ、動きなど)
- 表現の多様性
- 自分らしさの尊重
材料
- 新聞紙:数枚(一人あたり1枚〜2枚程度)
- (必要であれば)セロハンテープ、ひも:少量
対象年齢の目安
3歳頃から小学校低学年頃
準備
特別な準備は不要です。広げられる場所を確保し、新聞紙を用意してください。新聞紙を数枚重ねて少し丈夫にしたり、あらかじめ1/2や1/4サイズに折っておいたりするのも良いでしょう。
遊び方(チュートリアル)
この遊びは、新聞紙を使って体の形や動きを自由に表現し、その多様性を楽しむシンプルなプロセスです。
ステップ1:新聞紙と遊ぶ
まずは新聞紙を広げ、自由に触れてみましょう。丸めたり、伸ばしたり、ビリビリと破ったり。新聞紙の感触や、形が変わっていく様子を感じてみます。
ステップ2:新聞紙で「へんてこな体」をつくる
次に、新聞紙を自分の体にくっつけたり、巻き付けたり、丸めたものをパーツとして加えたりしながら、「へんてこな体」や「面白い形」をつくってみます。
- 腕に巻き付けてすごく太い腕にしてみる。
- 新聞紙を丸めてお腹につけてみる。
- 頭に大きな飾りをつけてみる。
- 長いしっぽを作って背中につけてみる。
- 脚に巻き付けてロボットのような脚にしてみる。
セロハンテープやひもが必要であれば、ここで新聞紙を体に固定するために使います。難しいルールは設けず、新聞紙と自分の体が一体となって、いつもとは違う形になることを楽しみます。
ステップ3:新しい体で動いてみる
新聞紙で「へんてこな体」ができたら、その体で色々な動きをしてみましょう。
- 歩いてみる:どんな歩き方になるかな?
- 座ってみる:座りにくいところはあるかな?
- ジャンプしてみる:重く感じるかな?
- 手を上げてみる:どこまで上がるかな?
- 面白いポーズをとってみる:「私は宇宙人です!」「変身!」など、なりきってポーズを決めても良いでしょう。
新聞紙が破れてしまっても大丈夫です。それも変化の一部として受け入れます。
ステップ4:できた形や動きを共有する
子どもと保護者、または複数人で遊んでいる場合は、お互いにできた「へんてこな体」やポーズを見せ合いましょう。
「どんな体になったの?」「その動き、面白いね!」「どうやって作ったの?」などと声をかけ合います。
多様性テーマを深めるための声かけヒント
遊びを通して、多様性について自然に語りかけることができます。
- 「わぁ、面白い形ができたね!〇〇くん(ちゃん)だけの体だ。」
- 「見て見て、パパ(ママ)はこんな形になったよ。〇〇くん(ちゃん)の形とは違うね。」
- 「みんな色々な形や動きができて面白いね。同じ新聞紙を使っているのに、全然違うものができるんだね。」
- 「人が一人一人違うように、体の形も得意な動きも違うんだよ。速く走れる人もいれば、難しいダンスが得意な人もいるね。みんな違って、みんな良いんだよ。」
- 「もしも世界中の人がみんな同じ形、同じ動きだったら、ちょっとつまらないかもしれないね。色々な人がいるから、面白いことがたくさんあるんだ。」
無理に大げさな説明をする必要はありません。子どもが感じたこと、気づいたことに寄り添いながら、違いがあることの面白さや、それを認めることの大切さを優しく伝えます。
まとめ
新聞紙一枚あれば、特別な準備なく始められるこの遊びは、子どもが自分の体や表現の多様性を楽しく探求する良い機会となります。限られた時間の中でも、身近な素材を使ったクリエイティブな活動を通して、多様性への気づきを育むことができます。子どもが作った「へんてこな体」やユニークな動きを、ぜひ一緒に楽しんでください。