紙とペンでできる!『得意なこと』集めカード
はじめに
この活動では、身近な紙とペンを使って、「得意なこと」をテーマにしたオリジナルのカードを作成します。自分自身や家族、あるいは身近な人の得意なことに注目し、それぞれが異なる得意を持っていることを発見する機会となります。人には様々な得意なことや好きなことがあり、その違いが集まることで、より豊かな世界が作られるという多様性の視点を、遊びながら自然に伝えることを目指します。特別な準備はほとんど必要なく、短時間で取り組むことができます。
準備するもの
- 紙(コピー用紙、ノートの切れ端、包装紙など、どのようなものでも構いません)
- ペン、鉛筆
- 色鉛筆、クレヨン、マーカーなど(色付けをしたい場合)
- はさみ(紙を切る必要がある場合)
『得意なこと』集めカードの作り方・遊び方
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カードの準備: まず、用意した紙をカード状に切り分けます。おおよそ名刺サイズやポストカードサイズなど、お子さまが扱いやすい大きさで構いません。数枚〜10枚程度用意すると良いでしょう。もし厚紙などがあれば、より丈夫なカードになりますが、薄い紙でも十分です。
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『得意なこと』を考える: お子さまと一緒に、「あなたの得意なことは何かな?」「パパの得意なことは?」「ママの得意なことは?」と話し合ってみましょう。具体的な行動(例: 「走るのが速い」「絵を描くのが好き」「面白いお話ができる」「お片付けが上手」「ごはんを美味しく作る」など)や、好きなこと、工夫していることなど、幅広い視点から「得意」を見つけてみてください。すぐに思いつかない場合は、「これが好きかな?」「こんな時はどうかな?」と優しく問いかけてみましょう。
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カードに表現する: それぞれのカードに、見つけた「得意なこと」を表現します。
- カードの上部に、その得意な人(例: 「わたし」「パパ」「〇〇くん」)の名前を書きます。
- その下に、得意なことの内容を表す絵やマークを描きます。文字を書けるお子さまは、簡単な言葉で書き添えても良いでしょう。
- 絵を描くのが難しければ、得意なことをイメージする色を塗ったり、線をたくさん描いたりするだけでも構いません。描くこと自体を楽しむことが重要です。
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カードを見せ合う: 完成したカードを並べて見せ合いましょう。 「これは誰のカードかな?どんな得意なことが書いてある?」と問いかけながら、それぞれのカードについて話す時間を持ってみてください。
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『得意』を集めてみる: 全員のカードをテーブルに並べてみましょう。「みんなの得意なことが集まると、どんなことができるかな?」と一緒に考えてみます。例えば、「〇〇ちゃんが絵を描くのが得意だから、みんなで大きな絵を描けるね」「パパがお料理が得意だから、美味しいものが食べられるね」「ママがお片付けが得意だから、お部屋がきれいになるね」など、それぞれの得意が組み合わさることで生まれる可能性について話してみます。
多様性テーマに関する声かけヒント
- 「〇〇ちゃん(お子さまの名前)は絵を描くのが得意だね。パパはごはんを作るのが得意。ママはお歌を歌うのが好き。人によって、できることや好きなことは違うんだね。」
- 「〇〇ちゃんはこれが得意だけど、これは少し苦手かな?誰にでも得意なことも苦手なこともあるんだよ。」
- 「パパとママと〇〇ちゃんと、みんなそれぞれ違う得意なことがあるね。たくさんの得意が集まると、色々なことができるから面白いね。」
- 「もしみんなが同じ得意なことだけだったら、どうなるかな?色々な得意な人がいるから、助け合ったり、新しい発見ができたりするんだね。それが『多様性』なんだよ。」
- 「得意なことは、練習するともっと上手になることがあるよ。でも、すぐにできなくても大丈夫。だんだん変わっていくこともあるんだよ。」
対象年齢の目安
3歳頃〜小学生くらい
おわりに
「得意なこと集めカード」作りは、お子さまが自分自身の良いところや、周りの人の素晴らしい点に気づく良い機会となります。そして、人それぞれに違いがあること、その違いが価値を持つという多様性の基礎的な考え方を、遊びを通して自然に育むことができます。特別な材料は不要で、短い時間でも取り組めますので、ぜひご家庭で試してみてください。