野菜や空き箱で!自分だけの『模様の多様性』スタンプ遊び
多様性というテーマは、子どもにとって少し難しく感じられるかもしれません。しかし、身近なものの違いや、自分と他の人の違いを楽しむ遊びを通して、自然とその考え方に触れることができます。
今回は、家にある野菜の切れ端や空き箱を使って、自分だけの模様を作るスタンプ遊びをご紹介します。同じ材料を使っても、スタンプの形や色、押し方によって全く違う模様が生まれる様子を通して、多様な表現があることや、それぞれの「自分らしさ」を肯定的に捉えるきっかけとなるでしょう。
この活動で学べる多様性のテーマ
- 身の回りのものの形や模様の多様性
- 表現方法の多様性
- 自分と他の人との違いを楽しむこと
- 自分らしさを受け入れること
対象年齢
3歳頃から小学校低学年まで
用意するもの
- スタンプにする材料:
- 野菜の切れ端(レンコン、オクラ、ピーマンの輪切り、ジャガイモや大根を好きな形に切ったものなど)
- 段ボールの切れ端(断面を使う、細く丸めるなど)
- ペットボトルの蓋
- キッチンペーパーやトイレットペーパーの芯(そのまま使う、切り込みを入れて開くなど)
- お菓子の空き箱(ふたや側面を使う)
- その他、身近にある押すと模様になりそうなもの
- 絵の具 または スタンプ台:
- 水性の絵の具(複数の色があるとより楽しめます)
- 絵の具を出すためのお皿やパレット
- スタンプ台(インクの色が複数あると良いでしょう)
- 紙: 画用紙、折り紙、新聞紙、ダンボールの切れ端など、お好みのもの
- その他: 新聞紙やビニールシート(机や床が汚れないように敷く)、ウェットティッシュなど
作り方・遊び方
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スタンプの準備:
- 野菜を使う場合は、大人が断面をきれいに切っておきます。レンコンやオクラはそのままで面白い模様になります。ジャガイモや大根は、包丁や型抜きで様々な形にしてみるのも良いでしょう。子どもが安全に持てるように、持ち手部分を残して切ると使いやすくなります。
- 段ボールは、断面の波々を使うと線のような模様になります。細く切って丸めたり、ねじったりしても面白い形になります。
- キッチンペーパーやトイレットペーパーの芯は、丸いまま押したり、ハサミで切り込みを入れて星形のように広げたり、ハート形や四角形につぶしたり、様々な形にできます。
- ペットボトルの蓋や空き箱の平面など、そのまま使えるものは洗って乾かしておきます。
- 子どもと一緒に「これはどんな形になるかな?」と想像しながら準備を進めるのも楽しい時間です。
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絵の具(またはスタンプ台)の準備:
- 絵の具を使う場合は、お皿やパレットに数色出しておきます。水で少し薄めるとスタンプしやすくなりますが、濃い方が模様がはっきり出る場合もあります。
- スタンプ台を使う場合は、そのまま使用します。
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模様作り:
- 用意した紙の上に、好きなスタンプを選びます。
- スタンプにする面に絵の具をつけます。お皿に出した絵の具に直接つけたり、筆で塗ったりします。スタンプ台の場合は、スタンプ面を台に押し付けます。
- 絵の具がついたら、紙の上で優しく「ぺったん」と押します。
- そっと持ち上げると、紙に模様がうつっています。
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色々な模様を試す:
- 違う形のスタンプを使ってみましょう。丸い模様、星形の模様、波々の模様など、色々な形がありますね。
- 同じスタンプでも、違う色で押してみましょう。同じ形なのに、色が違うと雰囲気が変わりますね。
- スタンプの押し方を変えてみましょう。強く押す、弱く押す、角度を変える、連続して押すなど、様々な押し方でできる模様の違いを観察します。
- 色々なスタンプや色を組み合わせて、一枚の紙の上に自由な模様を描いてみましょう。
多様性テーマに関する声かけヒント
活動中に、以下のような声かけをしてみましょう。
- 「わあ、このスタンプ、面白い形だね!何かな?」
- 「〇〇くんの模様と△△ちゃんの模様、同じスタンプを使ったのに、全然違う模様になったね。すごいね!」
- 「どうしてこんなに違う模様になったのかな?色のつけ方?押す力?紙の種類?」
- 「この模様、〇〇くん(△△ちゃん)みたいに元気いっぱいの感じがするね!」「この模様は優しくて落ち着いた感じだね。」
- 「たくさんの色や形があるけれど、どれも素敵な模様だね。」
- 「これは〇〇くんだけの模様だね。世界に一つだけだよ。」
- 「他の人の模様を見せてもらおうか。面白い模様がいっぱいだね!」
- 「みんな違う模様だけど、どれも素敵だね。色々な模様があるって面白いね。」
まとめ
身近な材料を使ったスタンプ遊びは、手軽に始められ、子どもが自由に表現する楽しさを味わえる活動です。この遊びを通して、物の形や色の多様性に気づいたり、自分らしい表現を楽しんだり、他の人の作品との違いを認め合う経験ができます。
出来上がった作品は、壁に飾ったり、オリジナルのラッピングペーパーにしたりと、様々に活用できます。ぜひ、親子で多様な模様の世界を楽しんでみてください。